教員向け誰がやってもぶれない沖縄指導のためのポイント 生徒に指導するにあたって、少しだけ教員だけはポイントを広げておきたいところです。 (1)住民の1/4を犠牲にした「地上戦」があった場所であること 日本では、被爆者や空襲の被害者、満州や樺太からの引き揚げの方、中国などでの軍隊の体験者 などそれぞれの戦争体験がありその内容が異なっています。まずその部分を頭に入れておいて沖縄を考える。 沖縄では住民の頭の上を大砲の弾丸が飛び、艦砲射撃の砲撃を受け、戦車が目の前を走り、日本軍も米軍も入り乱れた戦闘があった。日米軍人と沖縄の住民を合わせて、20万人程度の被害者がでました。 沖縄では終戦の日は8月15日ではありません。1945年4月1日沖縄本島米軍上陸、6月23日組織的な戦闘終了。この日が沖縄の終戦の日です。大きな犠牲を出した沖縄戦後に原爆の投下があったことを考えると複雑な思いがします。 私自身(2)の認識も含めて日本史の授業でほとんど教わった記憶がない。自分が沖縄に修学旅行に行くようになってから知ったことはたくさんあり、そのあたりも問題のひとつかもしれません。 (2)琉球王国として独自の文化をもった独立した国として、日本の一部になったよりも長い歴史をもった場所であること 琉球王国と沖縄の概略の歴史ですが 琉球侵攻 1609 (薩摩藩の支配下になるが、琉球王国は残置) 琉球藩 1872 (廃藩置県の流れに逆行して琉球藩ができる、琉球王国消滅) 琉球処分 1879 (旧支配体制の終結 沖縄県の設置) 沖縄戦 1945 (米軍の統治下になる 沖縄返還 1972 (日本に返還される) とすると、日本の一部であったのは1872〜1945 と 1972〜になりますから、150年くらいに過ぎないワケです。今山川の日本史Bの教科書をみると沖縄に関する記述は全部で4ページにも満たない。いやページの量よりも、天皇制とか征夷大将軍とか関ケ原の戦いとか参勤交代とかそういうものとはあまり関係のない独立した国家が琉球であったということは認識するべきでしょう。 (3)現在でも米軍基地のかなりの部分が沖縄にあること 是非はともかくとして、日本国内には米軍基地があります。その多くの部分が沖縄にあり、沖縄本島のかなりの部分が基地になっています。基地には多くの予算がつけられており、学校のみならず娯楽施設もあります。また基地関係者による事故や事件もおきています。すくなくともその事実は私たちは知っておきたいと思います。 次のページへ
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